見守るということ

「つるやっつるやっ、ピッカリセール♪」
「ぴっかぴっかのぉ1年生♪」

というCMがあった。私は小1。CMで売込みがかかるほどのランドセル。
亀のマークの反射板を背負った同級生にあこがれをいだく。

4人兄弟の3番目の自分には高価なものに出会わないことが多い。
私は知っている。母が、4月になって格安売り出しになったランドセルをプレゼントしたことを。

「どうね?新しいクラスにはなれたね?」と生徒に問う。
ある生徒が言った。
「お母さんにも同じこと聞かれた~」
私はかーちゃんではないが、生徒がクラスになじめているかは気になる。
新学期、始めの方に、何かしらシデカスと、ふわっとクラスの中で浮いてしまうが、大丈夫か・・・

子供の世界でも、もちろん好き、苦手な友達がいるようで、
「なんね、苦手な友達とでも同じクラスになったんね?」と聞くと、”図星です顔” を見せる。

まぁ、苦手な友達ほど激しく仲良くなったりするものだ。

卒業が近づいてきた3年生の会話でこういうものがあった。

「俺、昔お前のこと好かんかった~。」
「そうそう、猫かぶっとったろ~」
仲良し3人組の会話だった。ついつい聞き耳を立てた。
話は出会った当初の思い出から始まり、
苦手から好意へと変わる内容になっていった。
「消しゴム、前貸してくれたろ。したら、なんや、こいつ、ちょっといいやつじゃ!?って思っちかったい。」

ちょっとしたことから考えが変わっていったそうだ。

話してみたらいいやつだった。
一緒にスポーツしたらいいやつだった。

人は些細なことで、喧嘩したり、嫌ったりする。逆に、些細なことで、好きになったりもする。
印象なんて意外にすぐに変わりやすのかもしれない。

多くの子供が卒業する時には「楽しかった~」と良い思い出になることが多い気もする。
今は大変でも、子供の将来までの視野でみると、違った考えも浮かぶ。

見守る ということだ。

大人が入れないモドカシサが常にある。
ガツンとよその子供に物申したいときもある。
が、それをしないのは、子供の世界に踏み入れてはいけないという暗黙のルールがあるから。
はたまた、それをすることによって、悪い方向にいくことを恐れているから。
はたまた、子供の将来を考えて経験を踏めるチャンスだと考えているから。
いずれにしても、親が出て物事が解決した例は少ないと聞く。
できることは、見守り、そして、子供を信じ、そして、子供の理解者となり話をきくことであろう。


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白石泰宏プロフィール


白石泰宏(しらいしやすひろ)1980年生まれ。国立熊本電波高専電子工学科卒業後、航空自衛隊に勤務。退官後、海外に15か月の留学。家庭教師、大手・個人塾講師を計3校経てひまわり教室を開校
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