いつの間にか

得意料理がいつの間にか子供が好きなものになってた

彼氏に作った手料理、おいしいと言ってくれた。
嬉しかった。
でも、心から自分の料理がおいしいと思ったことはなかった。

子供に歯が生え、少ししゃべれるようになった頃、嫌いなものができ始めた。
とある夕食、あっという間におかずがなくなった。
「また作って」と言われたとき、初めて自分の料理に少しの自信をもてた。

大人とは違う、うらおもてのない純粋な「おいしい」。
周りに気を使い過ぎる私にとって、子供のそれが、本当であることにちょっと嬉しかった。

子供の栄養を考え、苦手なものでも食べてほしいと献立を考える。
子供の好きなものを作るときは、喜んでくれる顔を想像してしまう。
「今日は、あれを作ってあげる」と子供に話す。
台所、足元で、まだできないのかと覗き込む。
邪魔だと言いながら味見をさせる。
得意料理がいつの間にか子供が好きなものになってた。

お母さんの大切なお子様を大切にします


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白石泰宏プロフィール


白石泰宏(しらいしやすひろ)1980年生まれ。国立熊本電波高専電子工学科卒業後、航空自衛隊に勤務。退官後、海外に15か月の留学。家庭教師、大手・個人塾講師を計3校経てひまわり教室を開校
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