【御幸、良町地域・託麻、出水南中学校】1学期実力テスト、上半期中間テストの傾向と学年別の注意点

1学期の実力テストは、新年度が始まって最初に行われる重要なテストです。
特に中学1年生にとっては「中学生として初めて受けるテスト」となり、今後の学習姿勢や得点の取り方を考えるうえで、大きな意味を持ちます。

本記事では、これまでの指導経験をもとに、
1学期実力テストの全体的な傾向と、学年別に見られやすいつまずきポイントを整理します。
今後の学習の参考としてご覧ください。


全学年共通:1学期実力テストは「数学の平均点が上がりやすい」

1学期の実力テストでは、全学年共通で数学の平均点が比較的高くなりやすい傾向があります。

その理由は、出題内容が「計算を中心とした基本事項の確認」に重点を置いているためです。
文章量の多い応用問題や、複雑な思考力を問う問題は少なく、
教科書レベルの計算問題が多く出題されます。

そのため対策として重要なのは、次の2点です。

  • 計算の途中でのケアレスミスを減らすこと
  • 時間内に解き切れる計算スピードを身につけること

特別な難問対策は必要ありません。
学校のワークや基本問題集を使い、正確さと安定感を意識して取り組むことが最も効果的です。

また、小学校内容である分数・小数の計算に不安が残っている生徒にとっては、
この時期は復習を行う絶好のタイミングです。

ここで基礎を固められるかどうかが、
今後の数学の理解度に大きく影響します。


中学1年生:計算の仕組みを理解できているか

中学1年生では、次のような点でつまずく生徒が多く見られます。

  • 正負(+・−)の意味や仕組みを正しく理解できていない
  • 通分の手順を忘れている、または曖昧なまま計算している
  • 文字式に慣れておらず、式の扱いに戸惑っている

特に注意が必要なのは、
「なんとなく計算している状態」がそのまま定着してしまうことです。

中学校の数学は、小学校と比べて抽象度が一気に高くなります。
授業を聞いているだけでは理解が不十分になるケースも多く、
自分で問題を解き、間違いを修正する学習が不可欠です。

家庭学習の中で、
・なぜこの符号になるのか
・なぜこの形で表すのか
を言葉で説明できるかどうかが、理解度の目安になります。


中学2年生:理解せずに進んでしまいやすい単元

中学2年生になると、計算内容が一段階複雑になります。
特に注意したいのが次のポイントです。

  • ○乗(2乗・3乗など)を含む計算
  • −を含む分配法則

○乗の計算は、感覚的に処理しても偶然正解することがあります。
しかし、その「たまたま当たった経験」が積み重なると、
なぜその答えになるのかを考えなくなってしまいます。

理解自体は決して難しい内容ではありません。
だからこそ、学校の授業を丁寧に聞き、
「なぜそうなるのか」をその場で整理することが重要です。

また、−の分配法則では、
最初の項には分配できているものの、
後ろの項への分配を忘れてしまうミスが非常に多く見られます。

途中式を省略せず、
一つひとつの計算を確認する習慣をつけることが、安定した得点につながります。


中学3年生:基礎の再確認と公式の使い方

中学3年生の1学期実力テストでは、
序盤は1・2年生の内容を復習するような計算問題が出題されます。

難易度としては決して高くなく、
「これは2年生の内容では?」と感じる生徒もいるほどです。

しかし、その後に登場するのが、
公式を使って展開する問題や因数分解です。

これらの問題は、公式を使わずに解くことも可能ですが、
そのやり方を続けてしまうと、後に学習する内容の理解が難しくなります。

特に因数分解では、
問題を見た瞬間に「この形だからこの公式を使う」と判断できる力が必要になります。

その力を身につけるために欠かせないのが、
反復練習による定着です。

多くの計算問題に触れ、
公式の使い分けに慣れることが、受験期に向けた土台作りになります。


まとめ

1学期実力テストは、
「今の理解度を確認するためのテスト」であると同時に、
「今後の学習を見直すための材料」でもあります。

結果の点数だけを見るのではなく、
どこで間違えたのか、なぜ間違えたのかを振り返ることが、
次につながる学習になります。

このタイミングで基礎を固めておくことが、
2学期以降、そして受験学年での大きな差につながっていきます。


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白石泰宏プロフィール


白石泰宏(しらいしやすひろ)1980年生まれ。国立熊本電波高専電子工学科卒業後、航空自衛隊に勤務。退官後、海外に15か月の留学。家庭教師、大手・個人塾講師を計3校経てひまわり教室を開校
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