土産

中学2年生が修学旅行に行った。少しの間寂しくなる。

ご家庭においても『いないとやっぱり…』と感じた方も多いと思います。

 あれからもう10年以上たつ。とても懐かしい思い出だ。親元を離れ、ホームシックになるどころか開放感に我を忘れ、初めて乗る新幹線に驚き、整理券ではない、切符という文化にふれる。ガイドさんの説明は記憶におらず(ガイドさんすみません)、夜の恋話だけは忘れず、そして、やんちゃ男子は行ってはいけない女子の部屋に行き、持ち出したお菓子をこっそり食べ、楽しみ、そして、先生に見つかり、叱られ、正座。こっぴどく説教をいただいた後、自分の部屋に戻り、その武勇伝を語り合う。

あぁ懐かしい。

 生徒と修学旅行について話す中、驚く情報があった。現在のおこづかいが、なんと、一万円だそうだ。

「なんだって、一万円!そんな大金何に使うのだ!?」

と、質問をぶつけた。食費やちょっとした交通費も含まれているとのことであった。

しかし、一万円…

私の修学旅行のおこづかいは三千円くらいだった。そのお金でキーホルダーや“宮島”とかかれてある三角の布を自分の土産にし、余りでもみじまんじゅうと団子を家族の土産にした。少ないおこづかいをいかにして使うか、いままでの中学数学をフルに使い計算したものだ。

 今回もお土産をもらった方々も少なくないと思います。

 私は、“家族への土産を買う”というのは、素晴らしいことだと思う。

おこずかいとしてもらったお金。もらったお金であるが、それを人のため、家族のために使っているのだ。その心遣いを中学生がおこなっている。

 土産を買う時、あげる人のことを考える。大人、子供に関係はない。しかし、子供であれば、その気持ちは特に純粋でありがたい。

あげる人、家族のことを考えながら

「うちは4人だから8個入りでは少ないかな…」

「あ、これ綺麗だな…じゃぁ、これは姉ちゃんに。」

「父さんは甘いの好かんし、どうしよっかな…」

「渡したらなんて言ってくれるだろう…」

「喜んでくれるかな…」

 ホームシックにはならないけど、帰るべき家があり、待っている家族がある。そんなことを気づかされる。

 子供からいただいた土産がなんであるかは分かりませんが、

食べ物であれば、一度仏壇に!

飾り物であれば玄関にっ!

そして、品物だけではなく、家族のために使ったお金と何よりの気持ちもいただくのもいいかもです。


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白石泰宏プロフィール


白石泰宏(しらいしやすひろ)1980年生まれ。国立熊本電波高専電子工学科卒業後、航空自衛隊に勤務。退官後、海外に15か月の留学。家庭教師、大手・個人塾講師を計3校経てひまわり教室を開校
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